お鼻も長くないし、お耳も大きくありませんよ!
『象』じゃなくて『像』です(笑)
僕達美容師は、お客様のヘアスタイルを作るのが仕事です。
だから
担当させていただくお客様に、素敵なヘアスタイルを提供できるように、世の美容師さん達は日々努力しているのです。
しかし、良いヘアスタイルを作ればそれでよいのでしょうか?
良いヘアスタイルさえ作れれば、お客様は素敵になって、満足していただけるのでしょうか?
答えは『NO!』です。
例えば、お客様がやりたいヘアスタイルの画像を持って来てくれたとします。
美容師はそれを見て、
「ここはこれくらいの長さで〜」
「前髪はこんな感じで〜」
「毛先は軽めで〜」
とか分析して出来るだけ忠実にヘアスタイルを再現できるように全力を尽くします。
でもサロンワークでは
長さが足りなかったり、髪質が違ったりと、美容師にはどうにも出来ない要素も多々あるのです。
そうなると途端に思考がストップ。
画像のヘアスタイルだけを見て、カットしようとするとこんな風になってしまいます。
お客様は、果たして“寸分違わぬ”そのヘアスタイルになるのが最終目的なのでしょうか?
僕はそうは思いません。
お客様は、その画像に写るヘアスタイルの雰囲気から『可愛い』『大人っぽい』そんな自分のなりたい女性像を無意識的に感じとってるのではないでしょうか?
人はそれぞれ、輪郭や骨格、全てが違います。
だから、その画像に写るモデルさんと全く同じヘアスタイルが作れても、何か違和感が出てしまうのです。
同じMサイズのTシャツを、身長150センチ女性と180センチの男性が着たら同じTシャツに見えますか?
だから
その人のお顔や骨格をよく観察し、その画像に写る女性像を目指して、ヘアスタイルを作る事が大事だと思うのです。
150センチの女性が着ているTシャツと同じように180センチの男性が着こなせるTシャツを作るようなイメージです。
最後に
カットする美容師が、『ヘアスタイル』or『女性像』最終的なゴールをどこに置いてるかで同じ画像を見せても仕上がったヘアスタイルは別物になります。
僕達美容師は
ヘアスタイルを作ってるようで、そうでない!
お客様のなりたい女性像を作るために、ヘアスタイルを作ってるのです。