僕がスタイリストデビューしたばかりの頃、ハサミ屋さんが持ってきたたくさんのハサミに目を輝かせている僕に先輩が言いました。
「カットは道具じゃなくて、テクニックだよ」
プロとして良い道具を使うことは当たり前のことです。
この先輩はそれを否定しているわけじゃないのです。
「良い道具を使っても、テクニックを磨かないとカットは上手くならないよ」ということです。
だから道具を使う側の美容師は腕を磨き続けなくてはならないのです。
カットに限らず、カラーもパーマも然り。
一流シェフと同じ包丁やフライパンを使っても急に料理は美味しくならないですからね。
良い道具に見合う技術を身に付ける。
道具はお金を出せば解決できます。
技術は地道に積み重ねるしかありません。
でもだからこそ身につけた技術は裏切らないのです。
美容師になって20年、まだまだ積み重ねることがたくさんです。
進化する美容師でありたいと思うのです。