先日銀行に行ったら、新入社員と思われる若い子達が「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と元気に挨拶していました。
出来ることを全力でやっている姿は見ていて気持ちよかったです。
GLOSSYにはフレッシュな新入社員はいませんが、フレッシュな気持ちを思い出させてくれた出来事でした。
僕が美容学校を卒業し、最初の美容院に入社したのがちょうど20年前。
恐ろしや…。
今年で美容師になって20年。
僕が美容師になった時に産声をあげた赤ちゃんは、今20歳になってるんですよね。
ホント恐ろしや…。
早いもので、僕も美容師として20歳を迎えました。
美容歴でいったら、少しはベテランの域に入ってるのでしょうか?
美容師というのは独特な職業です。
美容技術には職人のような要素もありますが、職人ではありません。
伝統工芸のように同じものを作り続けるのであれば、経験を積むほどに技術は研ぎ澄まされ、作品のクオリティも高くなるでしょう。
もちろん美容師も、技術は経験を積むほどに上手くなります。
しかし僕たち美容師が作るのは、お客様のヘアスタイル。
人それぞれ好みも違えば、素材となる髪質も違う。
そして、毎年流行も変わる。
昔の技術を常にアップデートしなくては、古いモノしか作れなくなってしまうのです。
20年もやっていると、自分の中の正解に当てはめて失敗しない技術やヘアスタイルを提供し始めます。
これはパソコンでいうと、古いデータで容量がいっぱいになって、新しいモノを取り込めない状態です。
そんな時は、今必要なデータを残し新しいものを取り込む容量のスペースを空けなくてはなりません。
なんせ相手(若い美容師さん)は最新のパソコンですから。
もともとの容量も大きいし、データの書き込みスピードも速いのです。
旧型パソコンであるおっさん美容師は、空き容量を上手に使って新しいデータを更新し続けるのです。
それをやらなければ、僕のようなおっさん美容師なんてセンスある若い美容師さんに太刀打ちできません。
若い美容師さんはドンドンと正に「今」の技術やスタイルを吸収していますから。
美容師にとって「今」というワードはとても大切です。
「今」という要素無くして良いヘアスタイルなんて作れませんからね。
だから美容師は「今」を勉強するのです。
残念ながら、この「今」を感じる部分のアンテナはいつの時代も若い美容師さんに軍配が上がります。
となれば。おっさん美容師は、この「今」を勉強して吸収するしかないのです。
自分の感覚に頼らず、そんなもんぶっ壊してでも「今」を自分の頭に叩き込む。
そこに、おっさん美容師だからこそ持っているヴィンテージな経験やテクニックを組み合わせていく。
それこそが、おっさん美容師にしか作れない「今」と「昔」のいいとこ取りなハイブリッドヘアを作る方法なのです。
経験による奢りが出ると成長を止める。
若い美容師さんの感覚をリスペクトし吸収する。いつまでも勉強し成長し続ける。
そんなおっさん美容師に僕はなりたいのです。
美容師はある時を境に、経験なんて足枷にしかならなくなる。 おっさん美容師は勉強を怠ると、若者にはついていけないのです(笑) #ノート #ノート術 #なんでもノート #センスを磨け #忘れっぽいなら書いてから忘れろ