昨日、娘の連合音楽会たるものが催された。
近隣の小学校3校の4年生が、それぞれ校歌や合唱曲を歌って発表するのだ。
そこで娘が校歌のピアノの伴奏をするということで、少し仕事を抜けて見学してきた。
まったくピアノなんか弾けないので詳しいことなんかわからないのに、娘の伴奏中はなんとも言えない緊張感の中、手に汗握りながら演奏を聴いた。
後で本人に聞いたら、細かなミスはあったものの、納得できる演奏ができたようで良かった。
何より演奏を終えて、ひょうひょうと壇上から降りてくる娘の姿に頼もしさすら感じた。
俺ならちびってたな。
娘の伴奏も終わり、ホッとしながらその後の合唱を微笑ましく聴いていると、急にどこからともなく鼻をつく臭いが…
なんだこの酸っぱいような臭いは。
あたりを見渡し原因を探る。
目をつぶり、鼻に神経を集中させる。
程なくしてその臭いの犯人はわかった。
それは自分の胸の前に両手でギュッと抱えていたビニール袋だ。
間違いない!
娘の演奏中に緊張した自分は、無意識に自分の履いてきたスニーカーを入れたビニール袋を子供が大好きなぬいぐるみでも抱くように抱えていたのだ。
臭っ!
お前が犯人だったのか!(ひとごと)
僕はビニール袋のくちを少しきつめに縛った。