家に帰って自分で髪の毛を乾かしてもまとまる髪型。
髪を切って2カ月たってもまとまっている髪型。
どうせならそんな髪型を作りたいと思うのです。
そのためには髪型の柱となるベースカットをしっかり切ることが大切です。
梳いたり、巻いたりしなくても、できる限りカットだけで形をコントロールする。
そのためには、カット練習を始めた時のようにブラントカットという毛先を切りそろえた基本カットだけで形を作る練習をします。
髪の毛の量を減らすことでも髪型のシルエットは変化しますが、基本はベースカットだけで狙った形を作ることが大切です。
そうすることで、必要以上に毛量を減らしすぎてお客様が自分で乾かした時の再現性が低くなったりせず、伸びてきても形の崩れにくい髪型が作れるのです。
例えばボブ
梳いたりしないで、段の入れ方だけでバックシルエットに変化をつけてみました。
カットでの変化を見たいのでブローせずに乾かしてくしでとかしただけでスタイリングはしていません。
ちなみにサイドの長さは全部同じです。
一番下のスタイル以外はバックのアウトラインも変えてません。
グラデーションという毛先の段の積み重ねだけでバックの赤い線の部分のシルエットを変えました。
長さを変えなくても、ベースカットでこれだけ形が変わります。
毛量を減らすことでも、一見似たようなシルエットになるかもしれませんが、ベースカットで積み上げた滑らかな丸みは絶対に出すことができません。
そして決定的に再現性とスタイルの持ちが違います。
もしあなたがボブにしていて、毎日毛先がはねたりしてまとまらないと悩んでいるなら、ベースカットと毛量調整の仕方に問題があるかもしれません。
ヘアスタイルのクオリティは基本で決まると言っても過言ではありません。
基本とは原理原則です。
誰にも変えられない条件なのです。
残念ながらカットですべてのお客様の悩みを解決することはできません。
でもカットが原因で悩んでいるお客様が沢山いるのも事実なのです。
だからこそ基礎技術を大切にできる美容師でありたいと思います。