人に何かを教えている時、できるようになってほしいあまりに練習を強要する人がいます。
「できないのならもっともっと練習しなさい」と。
練習なくして、できないことが突然できるようになんてなりません。
でも練習は嫌々やっても効果は半減。
いや、半減どころじゃないかもしれません。
美容師の仕事・技術も練習なくして身につくものではありません。
当然、身につけなくてはならないことが沢山ある新人の美容師は、練習することも山ほどあります。
だから美容師は営業後、夜遅くまで練習するのです。
僕だってそんな時代もありました。
みんなそうやって仕事を覚え、美容師になるのです。
しかし、同じように同じだけ練習していても技術の習得ペースは人それぞれ。
早い人も遅い人もいます。
そして遅い人は冒頭にも書いたように
「できないのならもっともっと練習しなさい」となるのです。
これはいじめてるのでもなんでもなく、教えている人のその人へのエールや期待の表れでもあります。
できるようになってほしいのです。
でも本当は練習練習と急かすのではなく、もっと大切なものがあります。
それは美容の仕事を大好きにさせること。
好きこそものの上手なれ
教える人が、美容を心から楽しみ、それを後輩に伝えられたら
もう練習しなさいなんて言わなくて大丈夫だと思うのです。
持って生まれた手先の器用さもあるので、できるようになるには人それぞれペースが違います。
でもその人が心から美容師が好きであれば、しぶとく練習を続け、きっと良い美容師になるでしょう。
できるようになってほしかったら、もっともっと好きにさせる。
その気にさせるのも先輩の役目ではないでしょうか?
先輩の声の掛け方ひとつで美容の仕事が嫌になってしまうことだってあると思うのです。
誰しも「勉強しなさい!」という親の声は煩わしいのと一緒ですね。
つくづく教えるってホントに難しいことだと思います。