僕たち美容師は、カットするにもカラーを塗るにも、仕事がしやすいように髪の毛を分けとりながら施術します。
そんな時に活躍してくれるのがこのダッカールです。
千差万別のお客様の骨格や髪質をうまくコントロールするには、適切にそしてキレイに分けとることが大事だと思っています。
お客様それぞれの骨格の起伏に合わせて、パーツごとに分けとりブロッキングする。
これからカットする毛束の邪魔になる髪の毛は分けとって留めておく。
ここを横着せずに丁寧に分けとり留めておくこと。
大雑把になればそれは仕上がりにも影響します。
どんな仕事もそうだと思いますが、仕事のプロセスに大雑把で良いことなどないのです。
僕にとってブロッキングやスライスをとってダッカールで髪の毛を留める行為は、まっさらな白紙のノートに自分の書きたい文字の大きさに合わせて行やマスを作っていく作業のようなもの。
これから書く文字の大きさを揃えたり、バランスの良い文字を書くための下ごしらえ。
そんなようなものなのです。
ここを大雑把にやるということは、まがった行やマスを作ってしまうということ。
うまく文字が書けるはずもありません。
だから髪の毛を切る前の準備はとても大切なのです。
でダッカールの話・・・
材質や大きさ、髪の毛を挟む強さなど様々な種類があります。
- 髪の毛を分けとるときにつれないこと
- 1本でしっかり毛束を留められること
- 使いやすい長さ
そんなことを考えて選びます。
仕事を大雑把にして早く終わらすのではなく、余計なストレスなくスムーズに作業できる道具を選ぶことで無駄な時間をかけない努力をすることが大事だと思うのです。
まるで手の一部のように使いやすい道具を見つけることが、技術がうまくなるコツなのかもしれません。
地味なアイテムですが、僕の仕事にはかかせない奴らなのです。