自分と感覚の違う人を見ると「あの人のことは理解できない」と思うことがあります。
なんであんな洋服着るんだろう?
なんであんなのが美味しいんだろう?
なんであんなつまらない映画を面白いと思うんだろう?
全く理解できない!
ぼくは無意識でいると自分の「ものさし」だけで、物事を判断してしまいがちです。
きっとみんなもそう思うだろう。
みんなも自分と同じように感じるはずだ。
多分どこかそんな風に考えてしまう癖がついてしまっているのだと思うのです。
自分の「ものさし」を持つことは良いことです。
しかし、みんなも人それぞれの「ものさし」を持っていることを忘れてはいけません。
みんなそれぞれの「ものさし」を持っていることを知っていれば
この人はこんな洋服が好きなんだな。
この人はこんな料理が好きなんだな。
この人はこういう映画が好きなんだな。
に変わります。
それは、そこに自分の好き嫌いの感情はなく、相手のことを理解しようと歩み寄ることです。
別に自分の価値観の合わない人とは付き合わなければいいや!
なんて思ってしまえばそれまでですし、それも間違いではありません。
でも美容師はそれではいけないような気がします。
美容師にとって、お客様の好みを観察し、お話ししていく中でお客様の「ものさし」を理解していくことはとても大切なことだと思うんです。
それを理解してヘアスタイルをつくるほうが、きっとお客様のお気に入りのヘアスタイルになる気がするから。
もちろん、1回2回お会いしただけでは、お客様の「ものさし」をうまく理解できないこともあります。
でも「理解できない」と思っているのと「理解したい」思っているのでは大きな違いがあります。
あなたならどっちの美容師さんに髪の毛を切ってもらいたいですか?
それが答えです。
美容師は技術を磨くことはもちろん大切です。
でも髪の毛を切る相手は人形じゃなく、心のあるお客様です。
しかも女性が大半。
僕みたいな40のおっさんと共通する要素は皆無といっても過言ではありません(爆)
だからこそ、様々な雑誌に目を通し、情報に触れ収集し、お客様それぞれの「ものさし」を理解できる感性を磨き続けなければと思うのです。