『痛い思いをしなければわからない』
という言葉があります。
この意味は、一度失敗してみないとわからないというニュアンスでしょうか。
この言葉は、自分の経験からも納得できます。
失敗をすることで、次からはうまくいくように工夫するようになります。
そんなことを繰り返しながら人は成長するのだと思います。
だから後輩を育てる時も
『痛い思いをしなければわからない』
と言う人がいます。
僕はこれはちょっと違うのではと思うのです。
どんなに自分ではパーフェクトに準備をしたつもりでも失敗することはあります。
だから後輩を指導する時、僕は『絶対に痛い思いをさせない』つもりで教えていました。
特に自分が痛い思いをしたところと同じところでは失敗して欲しくなかった。
失敗はもちろん糧となりますが、回避できるものは回避するに越したことはありません。
なぜなら、美容師の仕事の失敗はダイレクトにお客様に迷惑かけてしまうからです。
後輩のこれから歩いていく道を先に歩いてきた僕たちは、攻略法を知っていることがたくさんあります。
それをしっかりと先輩が伝えておけば、その道を後から歩む後輩達は、より安全により早くその道を進むことができると思うのです。
それは美容師にとって後輩のためならず、お客様のためにも大切な義務なのではないでしょうか。
自分が教えた後輩には
『絶対に自分と同じ痛い思いをさせない』
こんな心意気が大切だと思うのです。