他人にはもしかしたら気づかれもしないことなのに、自分は気になって仕方がないことってあります。
その人独自の着眼点といいますか、センスというか美意識というか・・・
とにかく自分のアンテナがビビッとこないイケてないものに人は心躍らないのです。
たとえば同じ洋服一つ選ぶにしてもも
着心地や動きやすさを優先してゆったりしたサイズを選ぶ人
スタイリッシュに身体のラインに合ったぴったりしたサイズを選ぶ人
その人のこだわりによって選ぶものが変わります。
ヘアスタイル然り
乾かすのが早い、邪魔にならない等の機能性を優先して選ぶ人
オシャレであれば、髪の毛に手間をかけるのはいとわない人
お客様ごとにいろんなこだわりがあります。
そんなお客様のこだわりを形にするのが美容師ですが、僕たち美容師にもそれぞれに仕事へのこだわりがあります。
ブラシは絶対に使わないでハンドブローで仕上げる美容師
梳きバサミやレザーは絶対に使わない美容師
すべてドライでカットする美容師
などなどあげればキリがないほどに、美容師の数だけこだわりがあります。
僕も昔はそんなこだわりのある美容師にあこがれて、ブラシを使わないでやってみたり、梳きバサミを使わないでカットしたり、ドライでカットしてみたり・・・
そう、先ほど挙げたこだわり。
実はすべて僕がやってきたことだったりして。
いろんなことにこだわってやってみて僕思ったんです。
美容師のこだわりがお客様のこだわりより強くなっては本末転倒だなと。
お客様のこだわりを形にするために、美容師がやり方にこだわらないとダメだなと。
ブラシや梳きバサミは使わないだの、ドライでカットするだのやり方にこだわっていたらデザインの幅が狭くなってしまうだけだと思うんです。
それではお客様のこだわりを形にできない!
それに気付いてから、やり方にこだわるのはやめました。
多分、美容師なんてみんなヘアスタイルへのこだわりが強いはずです。
ほっといても美容師のこだわりってヘアスタイルに現れると思うんです。
だからそれ以外のこだわりは抑え込むくらいがちょうどいい。
お客様のこだわりを形にすることにこだわればいいのです。
そのこだわりを叶えるために自分の持つ様々な技術・やり方を駆使すればいい。
今はそんな風に思っています。
こだわりとは自分らしさ。
お客様のヘアスタイルにはその人らしさが出てるのが一番!
そこに少しだけ坂本らしさをプラスできれば最高です(笑)
年齢を重ねると経験年数だけは増えますが、頭が固くなることがあります。
美容師は頭を柔軟に!
もっといいものを追い求め続けなくてはならないと思うのです。
プロとしてお客様のためのこだわりを持ち続けたいものです。