最近ハサミを研ぎに出したついでに、ヒットポイントを金属に変えた。
ヒットポイントはハサミを開閉するたびに、ぶつかるクッション部分のことを言います。
この部分を金属に変えると、自分がチョキチョキとハサミを開閉するとカチカチとした心地良い金属音が鳴るのです。
音が鳴るだけでハサミの切れ味は変わらないし、上手くカットできるようになるわけじゃありません。
でも自分の仕事が奏でるリズムを音で感じることができるのです。
『リズム感のある仕事をする』
これは自分がとても大切にしていることで、シャンプーする時、カットする時、髪の毛を梳かす時、全てにリズム感を持って仕事をしたいと思っています。
髪の毛を洗う時の、シャワーの音、頭をこするテンポや強弱。
髪の毛を切る時の、コーミングの回数やハサミをチョキチョキと開閉するリズムテンポ。
全てに自分の中でしっくりくるリズム感があるのです。
リズム感のあるシャンプーとリズム感のないシャンプーは、明らかにリズム感のあるシャンプーの方が気持ち良く感じます。
シャカシャカと頭を洗う手の動きのリズムが心地よく安定した動きなのと、動きのテンポもバラバラであちこちに不安定なのではまったく感じ方変わります。
僕が今まで仕事を間近で見せていただいた上手な美容師さんは、必ずと言ってリズム感の良い仕事をします。
僕の大好きな美容師さんの1人、アビーの松永さんのカットムービーです。
スムーズな手さばきと、カチカチカチというハサミの奏でる音に心地良さすら感じませんか?
お客さまに美容室での時間をリラックスして過ごしてもらいたいと思ったら、闇雲に音をたてることは良いことではありません。
しかし、美容師の心地良く丁寧な手さばきのリズム感は、語らずともお客さまを大切に思う気持ちが伝わる要素だとも思うのです。
気持ちに乱れがあればリズム感も悪く、良い仕事ができている時には良いリズム感がお客さまにも伝わると思います。
次GLOSSYにお越しの際は、是非僕の仕事のリズムを感じてみてくださいね。